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2024年9月23日

🌱『つきのぼうや』お月さまを見上げたくなる絵本

縦長サイズが効果的

縦35cm✕横13cm。

縦長で細長いのっぽな絵本。

きれいな水色の表紙に、やさしい笑顔でぽっかりと空にうかぶお月さま。

まずはこの見た目だけで手にとってみたくなる絵本。

この縦長のカタチこそ、お月様から見た地上までの距離を、とても効果的に表現しているんです。


あらすじ

空にうかぶお月さまは、ある日、地上の池にもうひとりのお月さまがいることに気がつきます。

その月とお友だちになりたいと思ったお月さまは、その月をつれにくるよう、月のぼうやにお願いしました。

月のぼうやはカゴをさげて、ふわりふわりと地上へおりていきます。

途中、うっかり星をけとばしたり、飛行機に遭遇したり...

月のぼうやが地上の池で見つけたのは、とてもかわいらしいお月さまでした。

さて。月のぼうやは、空のお月さまのもとへ、どんなお月さまをつれて帰るのでしょうか。

結末は、ぜひ絵本を読んでたしかめてみてください!


おすすめポイント

ちょっぴりコミカルで気持ちがほっこりとあたたまる結末は、自分自身の魅力に気づかせてくれるような、自分を肯定する気持ちをそっと教えてくれるような、深いものとなっています。

夜が長くなる季節でもあり、夜空がきれいな季節でもある、秋から冬。そんな季節の夜に、ぜひ読んでほしい。

空にうかぶお月さまを見上げると、やさしくにっこりほほえみかけてくれる気がします。


本の情報

『つきのぼうや』

イブ・スパング・オルセン/作・絵 やまのうちきよこ/訳 1975年 福音館書店 24p 34cm デンマークの絵本 読んであげるなら3、4歳頃から 自分で読むなら小学校低学年頃から




2024年9月22日

🌱『たくさんのお月さま』大人も楽しめる月のおはなし


あらすじ

海辺の王国に住む小さなおひめさまレノアひめは、木いちごのタルトを食べすぎて、病気になってしまいました。

心配する王さまに、レノアひめは「お月さまをもらったら、きっとげんきになるとおもうの」といいます。

王さまはかしこい家来たちに月を手に入れるよう命じますが、どんなかしこい大人たちにも、月をとってくることはできません。

そんななか、大人たちの常識や心配をさらりとくつがえし、解決策を知っていたのはレノアひめ。

さて。レノアひめは、いったいどんなお月さまをもらったのでしょう。


おすすめポイント

小さなおひめさまは、ちょっぴりわがままだけど、たくさん食べるとおなかが痛くなってしまう、ごくふつうの女の子。

レノアひめの病気を治すためならと翻弄する王さまも、どこにでもいるお父さんなのかもしれません。

大人の常識にとらわれず子どもの話に耳をかたむけられているだろうかと、自問自答し考えさせられるお話です。

タイトルの「たくさんの」は、お月さまが「いっぱいある」という意味ではなく、お月さまひとつをとっても「たくさんの考え方がある」という意味なんだろうと思います。

哲学っぽさをユーモアで包みこんで読ませてくれる物語は、大人にもおすすめの1冊です。


絵本から幼年向け読み物へ

もともとは絵本として出版されていましたが、現在は挿し絵がたっぷりの幼年向け読み物として出版されています。

少し長いおはなしが聞けるようになった、絵本から読み物へと移行する時期の子どもたちにおすすめです。

絶版になった絵本をご覧になりたい方は、ぜひ図書館で探してみてください。


本の情報


『たくさんのお月さま』

ジェームズ・サーバー/作 ルイス・スロボドキン/絵 なかがわちひろ/訳 2019年 徳間書店 72p 21cm アメリカのおはなし 自分で読むなら小学校低学年頃から 読んでもらうなら4、5歳頃から コルデコット賞受賞作品

コルデコット賞:アメリカで出版された絵本の中でもっともすぐれた作品の画家に対して1年に1度贈られる賞。1937年にアメリカ図書館協会によって創設。19世紀イギリスの絵本画家ランドルフ・J・コルデコット賞の名にちなんでいる。